CG用語集トップ > 第1章 基礎・座標・色・ディジタル画像
鏡映は、ある直線を基準として、図形をその直線に対して対称な位置へ移す幾何学的変換である。鏡に映したり、紙を折り返したりしたような位置関係になる。x軸、y軸、直線y=xなど、どの直線を基準にするかによって結果が変わる。回転とは異なり、図形の向きが反転する点が重要である。
鏡映では、基準となる直線から等しい距離にある反対側の位置へ各点を移す。紙を折り目にして折り返すと、元の図形と移動後の図形が重なる、という直感で理解できる。基準線がx軸なら上下が反転し、y軸なら左右が反転し、直線y=xならx座標とy座標が入れ替わるような関係になる。
鏡映は、図形の形や大きさを保つが、向きが反転する。ここでいう鏡映は座標変換としての反転であり、光の反射である鏡面反射とは別の用語である。検定では、同じ「鏡」という語感でも、幾何学的変換とレンダリング上の反射を混同しないことが大切である。
CG制作では、左右対称な形を作る、キャラクターや模様を反転コピーする、対称配置を作るといった場面で鏡映の考え方が使われる。対称なモデルを作るときは、片側を作って反転することで効率よく制作できる。ただし、法線やテクスチャの向きに影響する場合もある。
ゲーム開発では、2Dキャラクターを左右反転して反対方向を向かせる処理に関係する。敵や背景を左右対称に配置する場合にも使える。ただし、単に画像を反転する場合と、座標変換としてモデル全体を鏡映する場合では、内部的な扱いが異なることがある。
右向きの2Dキャラクター画像を左右反転して左向きとして使う処理は、鏡映の考え方で理解できる。ステージの左右に対称な装飾を置く場合も、片側の座標を基準線に対して反転させれば、対称配置を作りやすい。
鏡映は、直線に関して対称な位置へ移す変換である。回転は向きを回す変換であり、鏡映のような反転とは異なる。レンダリング分野の鏡面反射とも意味が違う。基準にする直線が変わると座標の変わり方も変わる点を押さえる。