[[cg:start|CG用語集トップ]] > [[cg:fundamentals:start|第1章 基礎・座標・色・ディジタル画像]] ====== せん断 ====== ===== 概要 ===== せん断は、一方の座標値に、もう一方の座標値に比例した量を加えることで、図形を斜めに歪ませる[[cg:fundamentals:geometric_transformation|幾何学的変換]]である。[[cg:fundamentals:skew|スキュー]]と同じ操作を指すが、せん断は座標の変化として説明すると理解しやすい。矩形が平行四辺形のようになる変換であり、[[cg:fundamentals:two_dimensional_affine_transformation|2次元アフィン変換]]に含まれる。 {{:cg:figures:chapter01:fig_1_18_skew_examples.png?600|スキューの例}} ===== 詳しい説明 ===== せん断では、図形内の点が、もう一方の座標に応じてずれる。たとえばx軸方向のせん断では、点のy座標が大きいほどx方向へのずれも大きくなる。これにより、上の方の点ほど横へずれ、長方形が平行四辺形のように変形する。y軸方向のせん断では、x座標に応じてy方向へずれる。 この変換はスキューと同じ操作である。ただし、スキューは視覚的に「傾けて歪ませる」説明に向き、せん断は「座標値に比例したずれを加える」説明に向く。透視投影のように遠近感で奥が小さく見える変換とは異なり、せん断はアフィン変換なので、直線は直線のまま、平行な直線は平行なまま保たれる。 {{:cg:figures:chapter01:table_1_2_skew_coordinate_relations.png?600|スキューにおける変換前後の座標値間の関係}} ===== CG制作との関係 ===== CG制作では、平面図形や画像素材を斜めに歪ませる考え方として使える。デザイン上の傾き、スピード線のような表現、斜めのパネル表現などに関係する。見た目は歪んでいても、規則的な座標変換として扱える点が重要である。 ===== ゲーム開発との関係 ===== ゲーム開発では、2D矩形の各頂点をずらして斜めのパネルを作る、UIやスプライトに簡易的な傾きを与える、といった処理で理解できる。実装では、頂点座標を直接変える方法や、変換行列を使う方法がある。透視投影とは性質が異なるため、奥行き表現と混同しない。 ===== 制作・実装での例 ===== 四角形の上側の頂点だけを右にずらすと、四角形は平行四辺形状になる。この操作は見た目としてはスキューであり、座標処理としてはせん断と説明できる。片方の座標に、もう片方の座標に応じた値を足すことが基本になる。 ===== 検定対策ポイント ===== せん断は、図形を斜めに歪ませる変換であり、スキューと同じ操作を指す。検定では、[[cg:fundamentals:skew|スキュー]]との関係を押さえつつ、[[cg:fundamentals:scaling|拡大・縮小]]や[[cg:fundamentals:rotation|回転]]とは違う変形であることを見分ける。[[cg:fundamentals:perspective_projection|透視投影]]のような遠近による変形とは区別する。 ===== 関連用語 ===== * [[cg:fundamentals:skew|スキュー]] * [[cg:fundamentals:geometric_transformation|幾何学的変換]] * [[cg:fundamentals:two_dimensional_affine_transformation|2次元アフィン変換]] * [[cg:fundamentals:composite_transformation|合成変換]] * [[cg:fundamentals:perspective_projection|透視投影]] ===== タグ ===== * CGエンジニア検定 * 第1章 ---- [[cg:fundamentals:start|← 第1章 基礎・座標・色・ディジタル画像 の目次に戻る]] [[cg:start|← CG用語集トップに戻る]]