ソラリゼーションは、画像の一部の濃淡範囲だけを反転させるような特殊な階調変換である。画像全体を単純に反転するネガ・ポジ反転とは異なり、明暗が混ざり合った独特の表現になる。
ソラリゼーションでは、トーンカーブの一部が上下に折れ曲がるような形になり、入力画素値の範囲によって出力の増減方向が変わる。ある範囲では入力が大きくなるほど出力も大きくなるが、別の範囲では入力が大きくなるほど出力が小さくなる。このため、通常の写真のような自然な濃淡ではなく、ネガ画像とポジ画像が混在したような効果が現れる。暗室写真で知られる効果だが、ディジタル画像では階調変換関数として再現できる。
CG制作では、現実的な補正というより、特殊な視覚表現や実験的な効果として利用される。画面に非日常感を出したり、通常とは異なる明暗関係を見せたりするときに使える。
ゲームでは、幻覚、異常状態、演出用の画面フィルタなどで、ソラリゼーションに近い非現実的な階調変換を使うことがある。リアルタイム処理では、トーンカーブや変換テーブルで実装できる。
{:cg:figures:chapter05:fig_5_17_solarization.png?600|図5.17 ソラリゼーション}
ソラリゼーションの見た目は、トーンカーブの形に強く依存する。全範囲を反転するのではなく、特定の濃淡範囲だけが反転する点を確認する。
ソラリゼーションは、濃淡の一部を反転させる特殊な階調変換である。ネガ・ポジ反転、ポスタリゼーション、ガンマ補正と混同しないように、トーンカーブの形で整理する。